ヨシタケシンスケさんの絵本を読んで、声を出して泣いてしまったことはありませんか。
「絵本なのに、なんでこんなに泣けるんだろう」と思う方はとても多いです。
ヨシタケさんの作品は、笑えるのに気づいたら涙が流れているという、不思議な体験をさせてくれます。
子育て中の親が読み聞かせのとちゅうで声が詰まった、という話はSNSでも何度も話題になっています。
この記事では、特に泣けると評判の作品を5冊ピックアップして、それぞれの感動のポイントをわかりやすく解説します。
合わせて、大人が泣ける理由と、贈り物として選ぶときのコツもまとめているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ヨシタケシンスケの絵本はなぜ大人の心を泣かせるのか
この章では、ヨシタケさんの絵本が大人に刺さる理由を3つの角度から整理します。
「子ども向けでしょ?」と思っていた方ほど、読んでみると驚くはずです。
笑えるのに泣けるという不思議な体験
ヨシタケシンスケさんの絵本には、独特のリズムがあります。
最初はクスクス笑いながら読み進めていくのに、ページを重ねるうちにじんわりと涙がこみあげてくる。
その秘密は、笑いと感動を交互に配置する構成にあります。
笑いで心をリラックスさせたあとに、不意打ちで感情の核心をついてくる。
防御が緩んだところへ刺さるから、涙がとめどなく流れてしまうのです。
大人だからこそ刺さるテーマの深さ
ヨシタケさんが扱うテーマは、子育て、死、別れ、仕事、自分らしさなど、大人が日常的に向き合うものばかりです。
子どもは絵とキャラクターを楽しみますが、大人はその裏にある意味を読み取ります。
自分の経験と重なる場面で、感情が一気に溢れ出すのです。
以下のテーマが特に大人の心に響くと言われています。
- 子育ての喜びと寂しさ(我が子の成長、手が離れていく感覚)
- 死や別れへの向き合い方(親の死、大切な人との別れ)
- 自分らしさの模索(仕事、人間関係、生き方への問い)
- 過去の自分への共感(子どもだった頃の記憶がよみがえる)
日常のひとコマから始まる共感の連鎖
ヨシタケさんの絵本は、必ず身近な日常から物語が始まります。
おしっこが漏れた、服が脱げなくなった、りんごを見ていたら何かに見えてきた。
そのちょっとした入口が、気づけば人生の大きな問いへとつながっていくのです。
身近な出発点があるから、誰でも物語に入り込みやすくなります。
そして、共感が深まれば深まるほど、涙も自然に出てきます。
泣けると評判のヨシタケシンスケ絵本 厳選5冊
ここからは、実際に多くの読者が泣いたと口コミに書いている作品を5冊まとめます。
それぞれ泣ける場面とおすすめの読者層を一緒に紹介します。
あんなに あんなに|子育てあるあるに涙が止まらない
2021年6月にポプラ社から発売された作品で、発売前に重版が決定するほどの話題作です。
子育ては「あんなに」の連続。
あんなに小さかったのに、あんなに泣いてたのに、あんなにほしがってたのに——。
そんな日常のあるあるが積み重なるうちに、読んでいる側は気づかないまま涙があふれてきます。
子育て中の親が読み聞かせで声が詰まる、と口コミで続々と話題になった作品です。
国内累計13万部を超え、6か国語に翻訳されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | ヨシタケシンスケ |
| 出版社 | ポプラ社 |
| 定価 | 1,320円(税込) |
| 特におすすめの人 | 子育て中の親、子どもを持つ祖父母 |
| 泣けるポイント | 子どもの成長を振り返る場面 |
このあとどうしちゃおう|死と向き合うユーモアが胸を刺す
おじいちゃんを亡くした男の子が、部屋に残されたノートを見つけます。
そのノートには、死んだあとにどうしたいか、天国ではどう過ごしたいかが、ユーモアたっぷりに描かれていました。
笑いながら読んでいたはずが、最後のページで突然、静かな涙が落ちてくる。
大切な人と死について話せていなかった後悔を持つ大人に、特に深く刺さる作品です。
ヨシタケさん自身がご両親との別れをきっかけに描きたかったテーマだと語っています。
- おじいちゃんの自由すぎる天国の想像図
- 生まれ変わりたいものリスト(ピザ屋、クラゲ…)
- 自分が死んだあとのことを考え始める男の子
- 最後の一文の静かな余韻
もしものせかい|突然の別れを受け入れる勇気をくれる
大切なおもちゃが消えてしまった朝。
男の子はロボットと一緒に、そのおもちゃが消えた世界をさまよいます。
これは表向きにはおもちゃの話ですが、大切な存在を突然失ったときの気持ちをそのまま描いた作品です。
悲しい別れを経験したばかりの大人に贈ると、静かに心に寄り添ってくれます。
気持ちを前向きに切り替えるきっかけを、押しつけがましくなく渡してくれる一冊です。
それしかないわけないでしょう|未来への不安に寄り添う一冊
将来に不安を抱える女の子に、おばあちゃんがある一言を伝えます。
「それしかないわけないでしょう!」
その言葉の温かさと、想像力を取り戻させてくれる展開が、読む人の心にじんとしみます。
仕事や人生に行き詰まりを感じている大人が読むと、肩の荷が下りるような感覚を味わえます。
以下の悩みを持つ人に特に届く作品です。
- 今の生き方しかないと思い込んでいる人
- 将来への不安が強くて動けない人
- 選択肢が見えなくなっているとき
- 子どもの未来が心配な親
メメンとモリ|生きる意味を問う初の長編
ヨシタケさん初の長編絵本で、生きる意味や目的という重いテーマに真正面から向き合います。
冷静な姉メメンと情熱家の弟モリが、3つの物語を通じて生と死の問いを巡ります。
短編絵本では描けなかった深さと余韻がここにあり、読み終えたあとしばらく放心してしまう読者も多い作品です。
人生の折り返しを意識し始めた大人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
泣ける絵本を選ぶときのポイント
どの作品を選べばいいか迷ったとき、3つの視点で考えると失敗しません。
贈り物として選ぶ場合も、自分用に選ぶ場合も共通して使えるポイントです。
誰に贈るかで選ぶ作品が変わる
ヨシタケさんの絵本は、読む人の状況によって刺さる作品が大きく変わります。
同じ作品でも、子育て中の親が読む場合と、高齢の親が読む場合では、泣けるポイントがまったく違うことも珍しくありません。
以下を参考に選んでみてください。
| 贈る相手 | おすすめ作品 | 泣けるポイント |
|---|---|---|
| 子育て中の親 | あんなに あんなに | 日常のあるある×成長の寂しさ |
| 親を亡くした人 | このあとどうしちゃおう | 死への向き合い方、後悔と笑い |
| 別れを経験した人 | もしものせかい | 喪失と再生の静かな物語 |
| 将来に悩む大人 | それしかないわけないでしょう | 可能性を取り戻す温かい一言 |
| 人生を深く考えたい人 | メメンとモリ | 生きる意味への長編的な問い |
子育て中の親に読んでほしい作品はこれ
子育て中の親に最も強くおすすめできるのは、あんなに あんなに一択です。
あんなにほしがってたのに今は見向きもしない、あんなに泣いてたのに最近は笑ってばかり、という子どもの変化は、追いかけているとなかなか気づきません。
絵本を通して少し引いた目線でわが子を見たとき、胸の奥に積もっていた感情が一気に溢れ出します。
読み聞かせ中に泣けてしまっても、それはこの絵本が本物の証拠です。
死や別れを経験した人に響く作品
このあとどうしちゃおうと、もしものせかいは、喪失を経験した人の心にそっと触れてくれる作品です。
どちらも悲しみを正面から押しつけてくるのではなく、ユーモアや想像力を通して静かに向き合わせてくれます。
泣かせようとしていないのに泣けてしまう、というのがこの2冊の共通点です。
- 泣くことへの罪悪感がなくなる
- 亡くなった人への言葉が自然と浮かんでくる
- 前を向くための背中を押してもらえる
ヨシタケシンスケ絵本の読み方で泣き方が変わる
同じ絵本でも、読む環境や方法によって感動の深さが変わります。
ちょっとした工夫で、泣ける体験がさらに豊かになります。
一人でじっくり読むと発見が増える
ヨシタケさんの絵本には、隅々まで小さなイラストや文字が散りばめられています。
一人で静かに読むと、最初は見逃していた細部に気づき、2回目、3回目と読むたびに発見があります。
特に夜、子どもが寝たあとに一人でページをめくる時間は、感動が何倍にもなります。
親子で声に出して読むと感動が2倍になる
あんなに あんなには、子どもの前で読み聞かせをするほど涙が止まらなくなる作品です。
我が子の顔を見ながら言葉を読むことで、物語の内容と目の前の現実がリンクします。
声が詰まってしまったとき、それを子どもが不思議そうに見ている、という瞬間そのものがかけがえない思い出になります。
- 読み聞かせのペースはゆっくり丁寧に
- イラストをじっくり一緒に見ながら読む
- 泣いてしまっても止めずにそのまま続ける
- 読み終わったら感想を一言だけ話し合う
大切な人へのプレゼントとして渡すと特別な時間が生まれる
ヨシタケさんの絵本は、言葉で伝えにくい気持ちを代わりに届けてくれるギフトになります。
照れくさくて面と向かっては言えない感謝や、共有したい気持ちを絵本に込めて渡してみてください。
受け取った相手が読み終えたあとに連絡をくれる、という体験をしたことがある人も少なくありません。
普段「ありがとう」と言えない相手へのプレゼントとして、特に親世代への贈り物にぴったりです。
まとめ|ヨシタケシンスケの絵本で泣ける理由と、あなたに合う一冊
ヨシタケシンスケさんの絵本が大人を泣かせる理由は、笑いで心を開かせたあとに、人生の核心をそっと突いてくる構成にあります。
子育て、死、別れ、生きる意味。
そういったテーマを重たく押しつけるのではなく、ユーモアとあたたかさに包んで届けてくれるから、心の奥まで届くのです。
今回ご紹介した5冊は、どれもあなたの大切な人と共有したくなる作品ばかりです。
まずは1冊手に取って、ページをめくってみてください。
きっと、思っていたよりずっと深い場所で泣けるはずです。
